うつ。その病気による痛みを知り、消すための方法を知る

もっと理解しようメンタルの世界

心おどる喜びを感じることがあります。ほうっておいても笑顔になれるような、そんな喜びに包まれることがあります。逆に、ハートが真っ二つに裂ける映像がまざまざと思い浮かぶような、痛みを感じることがあります。
アップサイド・ダウン、それが人の心というもの。
とはいえ、単純な「痛み」としては片づけられないこともあります。病院で治療すべき「うつ」によって、その痛みが引き起こされている場合です。

うつ病によって私たちが経験することになる痛みは、心から体へ、私たちの存在自体を蝕んでしまう危険なものです。 ここでは、その内容について探り、うつ病を解消するために私たちが出来ることは何かということを、明かしていきましょう。

心と体の症状

腹痛に苦しむ女性

うつは心の病気だと言われます。現代医学は、脳科学の分野から研究を進めることによって脳内に起きる異常がうつ状態を引き起こすことを突き止めましたが、やはり、実際に痛みを感じるのは心であると言わなければならないでしょう。
その症状の代表的なものは、心に重くのしかかる虚脱感や絶望感といったものだからです。冷えた石のようにのしかかってくるそれらによる痛みは、やがて、体にまで広がっていきます。
脳から始まり、心に巣食ったうつは、やがて体の表面にその姿を押し出してくるのです。

頭を抱えたくなるような頭痛や、激しい渇き、絶えず喉もとまでせり上がってくる嘔吐感などが、体感される症状として挙げられます。
食欲が出なかったり、夜に眠ることが出来なかったりするのも、体に現れる症状です。
これらの症状から見えてくるのは、最悪のゴールでしょう。
心が落ち込むこと。食事をとることが出来なくなること。眠れなくなること。これらのことは、生よりは死のほうへ、人が向かっている証にほかならないのです。
実際、絶望がきわまって自ら「向こう側」へ飛び出してしまうという人もいます。軽く考えることは出来ない病気なのです。また、このことについては、治療を始めたからといって油断できないのが特徴のひとつです。
普通の感覚なら、治療を始めればメーターの針が死から生へ動き始めると思うでしょう。しかし、うつの場合には、治りかけて体力、気力がついてきた頃が、いちばん危ない時なのです。
逆に言えば、その時、人はその行動を起こすために必要な体力と気力を手に入れたということになるからです。うつを発症してからずっと抱えていた「死にたい」という気持ちを叶えることが出来る、体力と気力を。

その時期にしっかりと見守り、治療が完了するまで気を抜かないこと。大切な人の痛みを取り除いてあげようと考えた時、大切なのはそのことなのです。