うつ。その病気による痛みを知り、消すための方法を知る

もっと理解しようメンタルの世界

心おどる喜びを感じることがあります。ほうっておいても笑顔になれるような、そんな喜びに包まれることがあります。逆に、ハートが真っ二つに裂ける映像がまざまざと思い浮かぶような、痛みを感じることがあります。
アップサイド・ダウン、それが人の心というもの。
とはいえ、単純な「痛み」としては片づけられないこともあります。病院で治療すべき「うつ」によって、その痛みが引き起こされている場合です。

うつ病によって私たちが経験することになる痛みは、心から体へ、私たちの存在自体を蝕んでしまう危険なものです。 ここでは、その内容について探り、うつ病を解消するために私たちが出来ることは何かということを、明かしていきましょう。

新型うつ病

相談を考えている女性

『うつ病の原因』という記事の中で、私は、「うつ病は脳の病気だが、ハッキリと原因はコレだと言いきることは出来ない」という趣旨のことを書きました。
その理由のひとつに、うつの原因に「環境的要因」というものが存在しているという事実が挙げられます。脳という身体器官がうつを呼び起こすことがある一方、人ひとりをめぐる周りの環境が、うつの原因になるというパターンがあるということです。
うつ病にかかっている人が目の前に立っているとして、その人がどちらの原因でその病気になってしまったか。そのことを解き明かすには、もう少し医学の進歩を待たなければならないということなのです。

ところで、「環境的要因によるうつ」というものが、今ほど話題にのぼる時代はないと言えます。「新型うつ病」という用語が、その事実を示しています。
一言でいえば、この新しいうつは、現代という時代に特有の社会環境が原因となって起きるものです。特に今、社会の第一線で活躍する立場にある若者たちが患者となるのも、そういった理由からです。
「ストレス社会」と言われる今の社会は、まるで見方によっては人をうつに引き入れようとするかのような様相を呈しています。
忙しい毎日の仕事。経済的なことをはじめとして、さまざまな分野で不安定な状況が続く時代。偏った食事、短くなる睡眠時間、希薄化するコミュニケーション。
こういった環境的な要因が積み重なって、やがて、人々はその環境の中に生きているというだけで、うつによる痛みを感じるようになっているのです。
現代という新しい時代に生まれたうつ。「新型うつ病」という言葉には、そういう意味が込められています。

もちろん、新型であろうとそうでなかろうと、治療の方法に変わりはありません。